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検索順位とクリック率は無関係?

 

検索順位とクリック率は無関係の傾向が強い

前回のSEOニュースで「検索順位の黄金の三角地帯」についてお話しました。
今回は、前回の調査データ(オーガニック検索結果の目視率)をもとに、検索順位とクリック率(CTR)の関係について検証したいと思います。

よく、「検索順位が上位だと、クリックされる回数も多い」ということを聞きます。
常識的に考えれば、その通りでしょう。
ただ、本当にそうでしょうか?

前回の調査結果の中に、「オーガニック検索結果の目視率」という調査データがありました。オーガニック検索とは、自然検索、つまり、通常の検索結果のことを指しますので、「オーガニック検索結果の目視率」は、「ユーザーは検索結果のどこを見ているか」を数値化したデータです。また、このデータとは別に、2006年3月にアメリカAOLで公開された検索クエリのデータの中に、「検索順位とクリック率(CTR)」の数値データがあります。
この2つの要素をグラフ化したものが下の図です。

これを見て何か気づきますか?
すぐに気づいた人は、洞察力の鋭い人です。

検索順位が低くなるにつれて、目視率もCTR(クリック率)も下がっていますね。
これは当然です。
ただ、目視率の下がり具合と、CTRの下がり具合を比べると、「下がり方」が随分違うことに気が付きましたか?

本来であれば、目視率が下がれば、当然のようにCTRも比例して下がるのが普通です。
しかし、グラフを見ると、目視率は正比例に近い形で検索順位に対して目視率が下がっているのに対して、CTRは、1位だけ飛びぬけて高く、2位以下は10位まで徐々に下がってはいるものの、ほとんど変わっていません。

ここから導かれる結論は、
「ユーザーは検索結果画面を見ながら、どれをクリックするかを選んでいる。」
というものです。

当たり前や!と怒られそうですが、実は大変重要なことなのです。

はじめにお話した、「検索順位が上位だと、クリックされる回数も多い」がその通りだとすると、ユーザーは、検索結果で表示されたサイト情報(タイトルや紹介文)に関係なく、上から順番にクリックするということになります。
しかし、実際は、グラフが示すように、ユーザーは「見ている」が、「クリックしない」サイトが確実に存在しており、その傾向は、1位を除いて、2位〜10位までほとんど同じです。つまり、ユーザーは、検索結果で表示された情報をもとに、クリックするか、しないかを決定しているのです。

このことから、例え今の順位が1ページ目の下位だとしても、タイトルの付け方や、紹介文で表示されている部分の文章を魅力的なものにすることで、アクセス数を大幅に増加することが可能だといえます。
SEOの技術的な部分ばかりを注意するのではなく、ユーザーの立場に立って、魅力的なタイトルを付けてみると、思ったよりも効果的ですよ。(経験済みです。)

(補足)グラフのCTRが1位だけ飛びぬけているのは、「1位だからとりあえずクリックしよう」的なユーザー心理から来るのでしょうか?確かに、私も1位はあまり何も考えずにクリックすることが多いです。(でも、直帰率も高そうですね。)