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ドメインはどのくらい古い方がいい?

 

ドメインはどのくらい古い方がいい?

歴史が長いドメインは信頼性される

「Googleは、ドメインの取得経過日数を順位評価の基準の1つにしている」といわれています。例えば、100年前に創業した会社と、1カ月前に創業したばかりの会社が同じ商品を販売していたら、どちらを購入したいと思いますか? これは極端な例ですが、長い歴史を持つ会社の方が信頼できると感じる人が多いでしょう。もちろん、歴史が長いからといって、必ずしも商品やサービスがいいとは限りません。しかし、「継続は力なり」の言葉通り、多くの経験を積み重ねた「会社力」が備わっているのは事実でしょう。
ドメインも同様に、取得した日から年数が経過したものほど歴史が長く、新しいドメインよりも信頼性が高いと判断されます。ここでは、Googleがドメインの歴史を評価する際、どのくらいの期間が必要なのかを統計データから調査します。

Webページのドメイン取得経過日数を計測する

収集したWebページのドメイン取得経過日数を計測しました。サブドメインは、メインドメインの取得経過日数を対象としています。ちなみに、取得経過日数は、2011年5月27日に調査したものです。

3,500日〜4,000日に1つのポイントがある

図1 ドメイン取得経過日数の群推移
ドメイン取得経過日数の群推移

平均値や中央値は2,000〜2,500日前後。検索順位が高いほど経過日数が高い傾向が見て取れる。

(※グラフ作成用データ)左上ラベル:ドメイン取得経過日数 右下ラベル:グループ
左上ラベル:ドメイン取得経過日数 右下ラベル:グループ

図2 ドメイン取得経過日数の度数分布図
ドメイン取得経過日数の度数分布図

3,500日を超えると急激に増加することから、このあたりに評価基準があることが推測できる。

(※グラフ作成用データ)左上ラベル:出現頻度 右下ラベル:ドメイン取得経過日数
左上ラベル:出現頻度 右下ラベル:ドメイン取得経過日数

分析結果から、次のことがいえます。

  • ・ドメイン取得経過日数の中央値は2,159〜2,591日(約6年〜7年)。
  • ・ドメイン取得経過日数の平均値は2,427〜2,784日(約6年半〜7年半)。
  • ・度数分布図から、1,500日(約4年)がもっとも多い。
  • ・度数分布図から、3,500日〜4,000日(約10年〜11年)を過ぎたあたりで急激に増加している。

順位グループ間に強い有意差が見られたことから、ドメイン取得経過日数と順位は相関関係にあります。中央値と平均値を見ると、上位になるほどドメイン取得経過日数は長くなり、G1にいたっては中央値・平均値とも2,500日以上、つまり約7年以上の年数が必要とされることが分かります。
度数分布図では、3,500日〜4,000日(約10年〜11年)を過ぎたあたりから急激に増加している傾向が見え、さらに、G1が突出していることも分かります。このことから、3,500日〜4,000日(約10年〜11年)を境にGoogleのドメイン評価基準が一気に上がるのではないかと思われます。そのため、ほかの要素の評価が低いWebページもドメインの評価でカバーできるため、全体的に数が増えているのではないかと推測されます。

まれに、「先月作ったばかりのWebサイトを『ビール』というビッグキーワードで1ページ目に表示させたい」という要望を受けることもあります。しかし、SEOは魔法の杖ではありません。SEOにも「できること」と「できないこと」があります。
「できること」には、本書でも多く解説しているWebページの内部施策です。これらは時間をかければ最適化が可能ですが、今回のようなドメインの取得経過日数などは「できないこと」の部類に入ります。「ビール」というキーワードで検索すると、1ページ目には、キリンビールやアサヒビール、サッポロビールなどの大手企業のWebサイトが表示されます。先月作ったばかりのWebサイトが、これらを押しのけて上位に表示されることは、まず不可能だと考えていいでしょう。そこには、前述した「できること」以外の要素が強く関係しているためで、それには以下のような要素があります。

  • ・ドメイン取得経過日数
  • ・外部ドメインからのバックリンク
  • ・年月をかけて積み上げたWebページ数

筆者も、長い年月をかけて積み上げてきたものは正当に評価されるべきだと思いますし、すぐに真似できない要因ほど検索エンジンも評価を高く置くとことでしょう。上位表示を狙う場合、まずは自分のWebページのポテンシャルを認識した上で、自分に合ったキーワードを選ぶことが大切です。

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