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SEO担当者は何に時間を費やしているか

 

SEO担当者は何に時間を費やしているか

先日SEOの最新ニュースを中心に面白いコラムなどを配信しているSEOmozの記事の中に興味を引くものがありましたので、いくつかに分けて紹介したいと思います。
原文:http://www.seomoz.org/blog/4-essential-seo-infographics
日本語訳:http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2009/09/10/6473

SEO担当者は、日々何をしているかを主観(SEOmoz内での話し)に基づいてグラフ化したものです。
これによると、 SEO担当者の仕事の半数以上は「クライアントを説得」することと「社内調整」ということになり、実際の技術的な業務は全体的に見るとわずかということになります。
確かに、弊社でも毎日多くのお客様からの問い合わせや SEOをあまりよくご存じない方への費用対効果の説明を行っています。また、 お客様の要望を満たすためにSEOエンジニアやシステム開発者との社内調整も頻繁に行います。 ただ驚いたのは、SEOmozの社員でさえお客様を説得する必要があるほど、まだ多くの人がSEOの存在や良さを知らないという点です。

SEOは本来アメリカで発生した技術で、日本に入ってきたのはその2年後(2000年)です。それならば、アメリカのSEO事情は日本よりももっと進んでいて当たり前なのですが、いまだにSEO担当者は、SEO自体の説明に多くの時間を取られているというのです。
実は、このグラフを一目見たとき、「おや?」と思うことがありました。それは、日本ではこのグラフで示されているほど、SEOの説明を一からしなくてはならないお客様が多い市場状態ではないのでは?と感じたのです。つまり、アメリカよりも日本のほうがSEOの市場浸透も高く、お客様のリテラシー(知識度)も高いということです。

これを私なりに検証してみました。

私は、2000年からSEOに取り組み始めたのですが、その頃のアメリカの検索エンジン市場は、今のグーグル一人勝ち状態ではなく、多くの検索エンジンが乱立する検索エンジン戦国時代のような状態でした。
ですから今では考えられませんが、その頃のアメリカの基本的なSEOテクニックの一つにはPFC(Pay For Inclusion)というものがあったほどです。PFCは有料で主要な検索エンジンすべてに自社サイトを優先的にインデックスさせるというサービスです。その頃は、まだ検索エンジンの質もあまりよくなかったので、制作したサイトが検索エンジンにインデックスされるには数ヶ月ほどかかっていましたし、ひどい時は1年たってもインデックスすらされないということも珍しくありませんでした。検索エンジンが乱立するアメリカでは、主要検索エンジンすべてにインデックスされることがSEOを行ううえで、第一条件だったのです。

話を戻します。
当時は、グーグルも検索エンジン業界に参入したばかりで、オールザウェブやアルタビスタ、ライコス、テオマなど多くの多くの優秀な検索エンジンが乱立していたため、当時のアメリカのSEOは、すべての検索エンジンのSEO対策が理想とされていたのです。しかし、すべての検索エンジンで上位表示される対策なんてものはありはしないし、もしあったとしても膨大なコストが必要とされます。そこで、アメリカでは当時から「〜検索エンジン専門のSEO」や「〜業界専門のSEO」というように、ニッチでのSEOが盛んになり、SEO全体の市場規模はなかなか大きくはなりませんでした。

しかし、日本においては全く逆の状態が起きました。
日本はご存知のように、以前からヤフー=(イコール)検索エンジンと言われるくらい、検索エンジン市場はヤフーの独壇場でした。そのため、SEOもヤフー対策だけを行えばよく、SEOの対策技術やSEOの認知度はアメリカとは比べ物にならないくらい飛躍的に伸びました。
今でこそ、検索エンジン市場はアメリカもグーグルを中心とする数社の寡占状態になっていますが、SEO技術や認知度、期待感は、やはり日本がアメリカをリードしていると思います。

アメリカで生まれたSEOですが、いつの間にか日本が追い越してきた例は、車、家電など数えたらきりがないくらいです。SEOもアメリカと比べてリードしているのであれば、国産の検索エンジンがどうして支持されなかったのか不思議です。gooが唯一と言っていいほど国産検索エンジンでは頑張っているので応援したいと思います。「頑張れ!goo!」