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グーグルランキングシステムの理念

グーグルのランキングチームの責任者であるAmit Singhal氏が、グーグルのランキングアルゴリズムの理念についてグーグル公式ブログで説明しています。

グーグルのランキング理念は、大きく分けると次の3つに絞られるようです。

１）局所的に最も関連性の高い結果を世界中に提供する
２）簡単に保つ
３）手動での介入無し

１の｢局所的に最も関連性の高い結果を世界中に提供する｣に関しては、次のニュースで詳しく解説したいと思いますが、簡単に言うと、｢同じキーワードで検索しても、地域や人単位で、最も適した検索結果をユーザーに提供する｣というものです。

２に関しては、簡単なようで実はとても難しいことなのです。
システム開発をしているエンジニアの方なら日々悩んでいることだと思いますが、システムは、ユーザーが増えたり、精度をアップさせようとすると、システムの内部がどんどん複雑になり、管理・運営するだけでも大変な時間コストと人件費がかかりますし、ちょっとした機能拡張を行うだけでも数ヶ月以上かかってしまうことは当たり前です。ですから、いかに簡単にシステムを構築するかということは、システムエンジニアにとって命題であり、最も難しいことでもあります。
グーグルのような、世界中のあらゆる環境で使用されているシステムを、｢簡単に保つ｣と言ってのけるところがグーグルの凄いとことろかもしれません。

３は、検索エンジンが誕生したときから、常に言われ続けていることですね。私も、お客様からこの質問はいまだに受けることがあります。オフィシャルブログ上で、Amit Singhal氏はこの件に関して次のように言っています。

「Googleは結果を手動で調整しているのですか？」という質問無しにはGoogleのランキングに関する議論はあり得ないと言っても過言ではありません。（ただしこれは見当違いです！）ここで３つ目の理念："手動での介入無し"についてお答えします。
私たちの見解ではウェブは人によって作られたものです。ユーザーがページを作成しページへのリンクをしています。私たちはこれらの全ての人々の貢献をアルゴリズムを通して使用しています。最終的な評価はアルゴリズムで決まりますが、これはGoogleの手動よるものではなく広いインターネットコミュニティー上の人々の貢献によるものです。個人の主観的な判断は…やはり主観的にすぎません。ウェブページ上で符号化されリンクされた情報は、膨大な量の人間の知識からアルゴリズムを通して作り出されたもので、個人の主観（手動で作られたもの）より良いと信じております。

以前からグーグルは、検索結果に対して人為操作を行わないということをアナウンスしていましたので、特に上記の発言が目新しいことはありません。

最近、グーグルの内部システムの公開が相次いでいます。今回のブログの最後でも、｢今後のブログで、ランキングの裏の技術を詳細に説明しいくつかの最先端のランキング技術の例をお見せしたいと思いますのでそれまでしばらくお待ちください。｣と言っていることから、この流れはしばらく続きそうです。新しいニュースのたびにお知らせしていきたいと思います。

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