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AIDMA(アイドマ)からAISCEAS(アイシーズ)の時代へ

 

近年、インターネットの普及に伴い、消費者の行動プロセスは変化しています。
インターネットだけに見られる「検索」、「共有」などの行動に合わせたサイト戦略が、今後のウェブビジネスでは重要だと思います。

AIDMA(アイドマ) → AISAS(アイサス) → AISCEAS(アイシーズ)

AIDMA(アイドマ)の法則とは、1920年代にアメリカのサミュエル・ローランド・ホールが提唱した、消費者心理のプロセスモデルです。
AIDMA(アイドマ)の法則では、消費者が消費行動に移る時には、「Attention (注意)」→「Interest (関心)」→「Desire (欲求)」→「Memory (記憶)」→「Action (行動)」のような行動をとるというものです。(下図参照)

しかし、その後のインターネットの普及から、AIDMA(アイドマ)の法則では当てはまらない行動パターンが多く消費者に見られるようになり、広告代理店の電通から、AIDMA(アイドマ)の法則に「検索」と「共有」(SNSなどで情報を共有する)というプロセスを足したAISAS(アイサス)の法則というものが提唱されました。

AISAS(アイサス)の法則
1. Attention (注意)
2. Interest (関心)
3. Search (検索)
4. Action (行動、購入)
5. Share (共有)

ところが、近年のウェブサービスの多様化により、インターネット上の消費者行動のプロセスは大きく変わりつつあります。そこで、アンヴィコミュニケーションズから新たな法則として、AISCEAS(アイシーズ)の法則というものが提唱されました。

AISCEAS(アイシーズ)の法則は、AISAS(アイサス)の法則に、さらに「比較」、「検討」というプロセスが追加された法則で、最初のAIDMA(アイドマ)の法則と比べると、消費者プロセスが大きく変わってきていることが分かります。(上図参照)

この消費者プロセスの背景には、価格.COMなどの比較サイトの普及や、Amazon.com のような「レビュー(口コミ)」を掲載したサイトなどの影響が強く、消費者は、インターネットでものを購入する前に、他のサイトで同一商品を比較しながら、その商品を購入した人の意見を参考にして、最終的に「納得」してから購入するという傾向にあります。

確かに、私もインターネットでものを購入するときには、必ず他のサイトを見たり(比較)、商品レビューを参考(検討)にしています。また最近では、それが当たり前になって、レビューが掲載されていない商品の場合は、逆に不安になってしまうほどです。

この法則を、ウェブサイトに生かさない手はありません。

では、AISCEAS(アイシーズ)の法則に沿って、何をウェブサイトに補完していけばいいのでしょうか?
AISCEAS(アイシーズ)の法則では、「比較」、「検討」が鍵になります。

自社サイトで、他社サイト(や商品)を比較するのには抵抗があると思いますが、多くのユーザーがあなたのサイトを訪れた後に(もしくは後に)別のサイトに訪れるプロセスなのであれば、それを阻止することはできません。(そんなことをしたらユーザーに嫌われます。。。)
ですから、一度離れたユーザーに、いかに"あなたのサイトにもう一度戻って来てもらうか"の工夫をすることが大切です。

まず簡単にできることは、ブックマークのボタンを商品のすぐ隣に用意したり、「他のサイトを見たら、必ず戻って来てください。」という意思表示をするのも、ストレートで分かりやすいかもしれません。
("べた"ですいません。)
ただし、この方法をとる前に、必ず競合他社のマーケティングは欠かせませんので、ユーザーが検索するキーワードで上位20位までのサイトは必ずチェックしなければなりません。

また、「検討」に関しては、レビューを商品ごとに設置するのがいいでしょう。
ただ、最初の頃は「レビューを書いてください。」とサイトで告知しても、誰も書いてくれません。ですから、最初のうちは、電話や手紙(メールよりも断然、手紙です!)で、お客様に商品レビューをお願いしたほうが確実ですし、「お客様の声」を拾うことができるので、一石二鳥です。
(くれぐれも自作自演のレビューは止めてください。すぐにばれます!)

インターネットが普及して、今年で14年目です。たったこれだけの期間で消費者の行動プロセスが変わるのであれば、今後のウェブサービス次第で、次々に行動パターンは変化すると思います。
常に、消費者の行動プロセスに沿ってウェブサイトを運営していけば、ウェブビジネスで失敗することはないと私は思います。